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大学院修士課程での研究生活について書いています

大学院での勉強と仕事におけるモチベーションの違い

2018年4月28日

大学院で何かを研究というか勉強している時、仕事と一番違うのは動機だと思う。

仕事だと基本的には会社のためになることを最優先でやらなければならないので、例えば過去に自分が業務として何かを勉強していた時は、その内容が仕事に必要になる可能性があるためであった。つまり、自分の意思とは関係なく外部からの要求に応じて勉強をしているということになる。

一方で大学の場合は、というか自分に関しては、仕事中の勉強とは異なり、「自分が興味があるから」という、内発的なモチベーションによって勉強しているという感じである。実際、研究テーマとして分散処理を対象とすることを選んだのも、その上で動くアプリケーション題材として深層学習を扱うことを選んだのも、結局は自分の意志である。

自分の意志でやることを決められる、というだけでも大学はすごい。というか、逆に意志がなければ本来は来るべき場所ではないのだろう。

ただ、こういう感覚は久しぶりな気がする。仕事をしていればやっぱり24時間ずっと仕事のことを考えてしまう訳で、プライベートでOSSにPR送ったり何か良く分からないオレオレ実装を作ったりもしてたけど、あくまでプライベートの開発は暇つぶしと言う位置づけで、結局は、仕事の中でどう自分の価値を高めるか、今仕事において何が必要か、ということばかりを最優先で考えていたと思う。その結果、ウェブアプリケーションしか作れない自分と向き合って危機感を感じていたのだから、何かおかしいような気もするが、結局は何をやるにしても仕事を最優先すべしという考えにとらわれすぎていたのだと思う。

今自分が深層学習 on 分散処理を勉強していて、この2年間の間に何か論文が書けたとしても、それが役に立つかどうかは全く分からない。というかすぐには役に立たない可能性の方が高い。

しかし、自分がやりたいことができる、というだけで、それは十分な価値なのだと感じる。多分、大学院にいる間はその価値を最大化するように動くのがベストだと思っていて、もちろん論文のノルマはあるので結果は出さなければならないが、できるだけ自分の興味の向くことを優先して何をするかを決めていきたいと思う。